ガリバーの目とこびとの目

2007.05.21 月曜日

 

 

土曜日は「武庫之荘の家」のファーストプレゼンテーション。

 

考えている私は、自分の中に空間が出来上がっていて、それを「言葉」という表現手段ではなく「図面」という表現手段でコンセプトを練り込めたい思いを図面に落とし込む。

 

図面は建築にとっては「言葉」。

 

建築のつくり手は図面を立体的に読み解き、空間をイメージすることが出来るけれど、
読慣れていない人には図面から空間をイメージするのは難しい。

 

そこでファーストプレゼンテーションでは「模型」「パース」といった立体的に見て解りやすい表現手段をつかって自分の思いや考え方を伝える。

 

模型を創りながら、形やバランスをスタディ、また変化させて創る。
創りながら考え、考えながら創る。
ちょうど、小学生のころ誰もが夢中になった粘土細工のように。

 

ファーストプレゼンの模型は住まい手にお渡しすることも多いが、建物が出来上がるまでに、数々模型を創るので、事務所は模型の山がいっぱいになる。

 

そうして創った模型達、完成した建物は模型が大きくなったのと同じ。
当たり前だが、いつも不思議な感じがする。

 

模型を創っているときは「ガリバー」になり、建物が出来たときは「こびと」になる。

「ガリバーの目とこびとの目」「マクロの目とミクロの目」
建築にはこの二つの視点が欠かせない