人を迎える瞬間
2011.09.29 木曜日
柔らかにぼんやりと光る光壁は、
障子明かりのような優しい雰囲気を醸し出す。
一日の時の移り変わり、季節の移り変わりによって、部屋に射し込む陽光はその風情を変える。
たとえ喧騒な都会のマンションであっても、
陽光は自然を、季節の移り変わりを感じさせてくれます。
住まいを考えるとき、新築であってもリノベーションであっても、
光や風という自然をどう取り込んでいくのか、どう関係性をつくるのかをとても大切に考えています。
築28年のマンション。
玄関扉を開けると、真っ暗。
インテリアは当時流行った新建材、いわゆる焦げ茶色の木目プリント合板で壁全体覆われていた。
窓が無い玄関と廊下は、照明をつけないとまったく何も見えない。
暗くて怖いイメージ。
そんなマンションのスケルトンからのリノベーション。
玄関扉を開けた瞬間、その家のその家族の空気感が現れるのだと思っています。
だから、その人らしいその家らしい瞬間をつくりたい。
ほんわりと優しく人を迎える光に包まれていたい。
そんな想いが伝わるでしょうか?