建築家から発信する

2008.07.13 日曜日

何年ぶりでしょうか、箕面の駅を降りると懐かしい風景が目に飛び込んでくる。

 

名物の紅葉の天ぷら、夏の暑さの中、お店のおばちゃんが揚げている。

 

秋の紅葉の季節だけじゃないんですよ、
紅葉の天ぷら。

 

紅葉を揚げるお店が両側にならぶ滝道を、そぞろ歩きで5分、橋のたもとに「橋本亭」が見えてくる。

 

 

橋本亭は明治43年に建てられた木造3階建ての旅館で、一旦閉鎖されていた建物をリニューアルされ、今はギャラリーや貸室として利用されています。

 

 

 

昨日夕方から行われた橋本亭清流の間での建築仲間の集まりのテーマは、「建築家から発信する」。

 

建築家やアーティストを巻き込んで様々なイベント、まちづくりをしかけてこられた永田宏和さんをお迎えして、取り組んでこられたプロジェクトのお話をしていただいた。

 

一流の人たちをつなぎ、数々のプロジェクトを自らの視点で発見し仕掛けていく。
その幅広さと数と行動力にはビックリする。
彼を動かしているのは、今のままの教育では日本はダメになるという危機感だという。

 

机上で考えているだけの頭でっかちでは、流れをつくることも風を起こすことも、結局何もできないと改めて考えさせられます。

 

魅力ある人と人をつなぎ、爆発させ新しいエネルギーをうみだす。

 

次世代を担う子ども達に、建築家として何ができるのか。

 

楽しみながら一緒にカッコイイシェルターをつくったり、灯りのイベントをしたり、建物解体なんかしたり。
子ども達と一緒につくることや考えること、体験をとおして、素材のもつメッセージや環境の意味、空間や街の景観の視点を育んでいけないか。

 

一人では出来なくても、建築家集団だから出来ること、様々なジャンルの人と関わることで出来ること、しかけていくこと。

 

清流の音、蝉の声、ヒンヤリとした風、蚊取り線香の香り。

 

子どものころの記憶、感覚がよみがえるこの場所で、個人としての発信だけでなく、大きな力を生む発信の仕方を考えるのはこれからの宿題。