現代壁床Ⅱ 兔と月
2023.11.03 金曜日
50周年記念「こうべ芸文芸術祭~美術展」10/25(水)〜10/29(日)、無事終了いたしました。
私にとっては、勉強している書・川柳・折形を取り入れた個人的発表会のようなものですが、美術のプロに混じって出品させて頂ける良い修業の場となっています。
現代壁床Ⅱ「兎 」と名をつけて、今年の干支「兎 」と「月 」をテーマにしてみました。
立体なので横から見ると影が入ります
建築部門での出品なので、素材感と表現手法を大切にと思うと、飛び出す絵本の1ページのようになりました。
背景には藍で染色した3✕6板を使っているので結構大きく、運ぶのが大変と言われつつ、半間の壁床としています。
花器は竹ひごを組んでいますが、神戸の方ならお気づきでしょうか?
形はポートタワーです。
これは、神戸松蔭女子学院大学の友人から頂いた、授業で取り組まれているポートタワーワークショップの型紙をもとに制作しています。
現在リニューアル中のポートタワーは一葉双曲面という、直線材だけで構成された「鉄塔の美女」と言われる美しい形です。
ポートタワーとして見て頂けると、違った見え方になるかもしれません。
花器のあしらいとした折形「花包」には吾亦紅。
エネルギーを与えるスーパームーンであるブルームーン。
兎は私自身であり、見ている人でもある。
兎には飛躍という意味もありますが、弱い部分もある。
そんな兎に、ブルームーンに抱かれ力を得て前に向かいたい、向ってほしいというエールを込めてみました。
5日間の乾燥した環境での展示、ススキを頃合いに保つのが難しくまだまだ勉強が必要です。
「花包」の折形には、吾亦紅を包んで。
日本の折形集(荒木真喜雄著)では「菖蒲、蓬包」の端午の節句に用いる花包なのですが、形が綺麗なのでこちらを採用。
ゆったりとのびやかな展示空間。
原田の森ギャラリー(旧兵庫県立近代美術館)は県政100周年を記念して建てられた村野藤吾設計のメモリアル建築です。