偶然を呼び込む道具

2007.07.09 月曜日

6日、神戸魚崎浜にあるロックフィールドで開催されたデザイン経営者フォーラム・神戸へ。

 

基調講演は工業デザイナーの奥山清行氏。

 

彼はフェラーリやマセラッティのカーデザインから家具・インテリア・空間デザインまで幅広く手がける方です。

実践に基づいたデザイナーとしてのお話は、工業デザインの枠にとらわれずデザインを大きな視点と流れでとらえたもので興味深く、1時間はあっという間でした。

 

・ 今デザインは一般化しているプロセスで、デザインが「道具」になりつつある。
・ 時代は価格競争から価値競争へ
・ 「狩猟型ものづくり」から「農耕型ものづくり」へ
次々と前へすすめるものづくりから、まず価値をつくりだせる・ものを生み出す技術ありき
・ 人間は視覚化(ビジュアル化)してはじめて気付く
企業ではデザインの最終決定権者は素人が多い。
素人に正しい決断を下してもらうためにビジュアル化は不可欠。
・ デザインの2/3はコミュニケーション
1/3は情報収集、1/3はデザイン、1/3はデザインしたものを伝えること
・ ブランドはSOCITYであり、確立されてはじめて価値をもつ

 

などなど様々なキーワードをお聞きしました。

 

なかでも「創造性について」が印象的。

 

創造性を高める道具は、頭と手、文章、言葉。

 

これらは、五感を通し偶然を呼び込み、自分以上の能力を引き出す道具。

スケッチは、アイディエーション・コミニケーション・プレゼンテーションの道具であり、絵は偶然性を呼び込む機能でファジーな道具。

 

「偶然を呼び込む道具」は、最終的には頭や手といったデジタルではなくアナログ。

 

第一線で活躍される奥山氏も、画面の中のデジタル2D、3Dのではやはり不安でプリントアウトしたもので確認し、最終的には実物モデルで確認しないと不安だという。

 

空間をつくる時も同じなのですが、
人の目や手を通して感じるもの、五感や六感を研ぎ澄まし、
「偶然を呼び込む」心構えが大切ですね。