『 SOHOのある家 』

previous arrowprevious arrow
狭小間口の町屋型住宅
狭小間口の町屋型住宅
中庭に繋がるDEN - 人と地域との接点の場 
中庭に繋がるDEN - 人と地域との接点の場 
DEN-土間玄関
DEN-土間玄関
中庭
中庭
SOHOより中庭-通りを見る 床-デッキ共にジャラ
SOHOより中庭-通りを見る 床-デッキ共にジャラ
階段
階段
2階LDKからLOFTへと空間は展開する
2階LDKからLOFTへと空間は展開する
隠れ家のような2畳LOFT 屋上テラスへと続く
隠れ家のような2畳LOFT 屋上テラスへと続く
2階居室
2階居室
中庭夕景
中庭夕景
街に光を灯すとき
街に光を灯すとき
外観夕景
外観夕景
外観夕景
外観夕景
next arrownext arrow
 

「ただいま」の声に「おかえり」と迎えてくれる
そんなやさしい街がいい

家族の成長とともに
木々も育ち 街も育つ
それぞれの 積み重ねられる人生の
記憶に刻まれる街がいい

家族一人一人の個性が
その住まいの色となり
一つ一つの住まいの個性が共鳴し
街の色をつくる

街はオーケストラに似ている

人が集まり コミュニティを持つ
さまざまな家族のかたちを包み込み
住まいも街も生きている 息づいている

そして音楽を奏でている

「北大路まちなか住宅コラボレーション'02 」PROJECTの一戸

京都の洛外、文教の地であり、成熟した住宅街でもある「北大路」の一角にこの建物は位置する。
京都の建売住宅会社が企画する「北大路まちなか住宅コラボレーション'02 」PROJECTの一戸として計画した。「北大路まちなか住宅コラボレーション'02 」は、「京都の30年後の良質な街並み」をつくることをコンセプトに、 17区画の内8区画を、8人の建築家がコラボレーションし街並みをつくった試みである。

この建物は、PROJECTの中の一戸として街並みを考えると同時に、これからの建売住宅の新たな方向性を考えた。
現代の家族は、一人暮らしのキャリアウーマン、DINKS、親と同居する夫婦、子どものいる家族、さまざまな家族のかたちがある。
この住宅は、従来の建売住宅が住まい手を選ばない最大公約数としての解答だったのに対して、家で仕事をする小家族を想定した、住まい手を選ぶ計画である。

区画された敷地は開口が狭く、奥行きの深い京町屋の特徴を持つ。1階は店の間-中庭-通り庭-奥の間といった、京町屋を基にした空間構成に、現代の要求SOHOを組み込んでいる。
地域の接点として、接客・打ち合わせ空間として住まい手がつくる多目的な土間空間-DEN。家族の経年変化に対応できる独立性のある-SOHO。外部空間と内部空間を一体化させ、タテヨコの広がり、風や光を取り込む-中庭。 LOFTと一体的にタテ方向に広がりをもったLDK。宙にに浮かぶあんどん、瞑想空間-LOFT。 街並み、空、山々を望む-月見台テラス。

小さな空間が場面に応じて姿を変え、より豊かな可変的な空間をつくる。 これからの建売住宅には、現代の家族のかたちに応じた、多様な展開が求められる。

新築

木造地上2F
京都市北区
敷地面積 89.22㎡
建築面積 53.24㎡
延床面積 88.60㎡
インテリアプランニング賞2004 入賞
「北大路まちなか住宅コラボレーション02」
グッドデザイン賞2004 受賞