『 記憶の棲む家 』

previous arrowprevious arrow
玄関ホール 2つの階段が上へ導く
玄関ホール 2つの階段が上へ導く
和室
和室
和室から繋がる2畳台目茶室 自分をもてなす場所
和室から繋がる2畳台目茶室 自分をもてなす場所
円形トイレはちょっとした居場所
円形トイレはちょっとした居場所
開放的なダイニングリビング
開放的なダイニングリビング
上へ下へ 気配が繋がるダイニングリビング
上へ下へ 気配が繋がるダイニングリビング
3Fデッキ ハシゴを登ったり覗いてみたり
3Fデッキ ハシゴを登ったり覗いてみたり
箱階段を上がれば秘密基地-LOFT
箱階段を上がれば秘密基地-LOFT
アトリエから景色を楽しむ
アトリエから景色を楽しむ
外観夕景 丸いトイレは真夜中 蛍になる
外観夕景 丸いトイレは真夜中 蛍になる
next arrownext arrow
 

扉を開ける

遠い昔
路地の向こうに聞こえたカンケリの音

とおり過ぎる風に
チリンと一つ風鈴の音
かすかに薫るきょうちくとうの匂い

新しい匂いの中に
懐かしい"思い"を 見出す
いつかどこかで出会った風景

時代は流れ 時代は変わる

振り返ると
降り注ぐ陽光に
照らし出された傷跡に

自分の 家族の そしてこの家の
刻まれてきた想い出が宿る
ああ こんなこともあったなと ふとほくそ笑む

そんなやさしい 記憶の棲む家

京都の提案型町屋モデルハウスの計画

計画敷地面積は比較的大きいが、京都の特徴である、間口が狭く奥行きが深い「うなぎの寝床」の敷地を想定している。
家族想定は40代前半の夫婦、中学生、小学生の子ども2人、60代の祖母という3世代構成。

建物内に中庭を設けるかわりに、3層の屋外デッキを設け内部と外部を一体化し、広がりのある多目的空間を提案している。
3階デッキに開けた 丸い穴をからさし込む光は、2階デッキのグレーチングを通し、1階デッキへまで届く。1階デッキは 井戸端会議が楽しめるような縁側のような親しみのある空間を意図している。 建築全体として光と風を内部に取り込み、水平垂直に広がりを感じる開放的な空間をつくっている。

京都の地域性を背景とした物語性のある、今にも住まい手の声が聞こえてきそうな住まい。 モデルハウスではあるが、その中に住まい手に語りかけ、狭小間口の敷地にも場面に応じた何かを提案できるものを目指した。

新築

木造地上3F
京都市左京区
建築面積  94.05㎡
延床面積 222.12㎡